【現職か、元職か、新人か】

候補者のプロフィールを調べると、必ず書いてるのが「現」とか「元」とか「新」である。
現職、元職、新人、の略なのだが、どういう意味を持つかというと。

経験値を示す「現」「元」「新」

「現」の横に数字が書いてある場合がある。これは当選回数を表す。
過去に何回その選挙(例えば衆院選)に勝ってきたか、である。
現職ということは、今回の選挙の直前まで議員(とか市長などの首長)だったワケだ。
当然直前まで同じ職にあったのだから、経験値が一番高いことになる。

一方、元職は現職と違って、前回の選挙には勝ってないけど、前々回以前の選挙に勝った経験があることを表す。
因みに、衆議院議員経験者が参院選に出てきた場合も、参議院議員の経験がないけど国会議員経験者、ということで「元」と表記される。
「元」の候補者はかつての選挙に負けてる、という「挫折経験者」である場合が多い事になる。

あと、「前」と「元」という表記もある。前職は「現」と同じだ。直前までその地位にあった人。
「元」は一緒。要は、「現」イコール「前」。議員の身分を失ってるのだから、直前でその地位にいないのだから、現職、というのはおかしいよね、前職でしょ、と細かいことをいう人がいるので、そーゆーヒト向けだ。別に「現」でもいーじゃねぇか、と思うのだが。

で、最後に新人。これはもう、全くその職の経験がない、一度もその選挙に勝ったことがない人。ここで人生の経験値は一切考慮されないので、どうみてもベテランだろ、って人物が新人、と呼ばれたりする。それが選挙。

経験値をどう考えるか、がポイント

「現」「元」「新」の意味は分かるが、大事なのはそれがどういう意味を持つか。
これはそれぞれの立場で大きく違う。

現状維持!今のままがいい!!というヒトは経験値を重視すべき。もし「現」が複数いるのなら、横の数字(当選回数)が大きい候補を選ぼう。
もし「現」がいなければ、「元」を選べばいい。

一方、現状に不満!意義あり!!な場合は、逆に「新」の方がいいことになる。

「現」「元」「新」はこのように経験値を見る上で、非常にわかりやすいと思う。
ただ、考えておかねばならないのは、経験値というのはあくまで経験でしかない、ということだ。経験には、いい経験もあれば悪い経験もある。必ずしもいいこととは限らない。過去にデカい失敗をしてても、またはそこまでじゃなくても、何もしてない、という経験もある。
当たり前だが。

「現」「元」「新」は非常にわかりやすい目安ではあるけど、これだけで判断するのはかなり頼りない。
ここまでいろいろ説明してきて、今更感がハンパないが。

さっき人生の経験値、と言ったが、『完全投票マニュアル:【高齢か、若いか】』のハナシはもちろんこのこととイコールだ。
で、経験、ということが、現状、若年層にとってはマイナスになっている。何度も言うが、今の政治は高齢者優遇なのだから。ということで。

結論:高齢者は「現」>「元」>「新」で、逆に若年層は「新」>「元」>「現」で考えよ。

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