『シルバー民主主義』を知る!

「政治家は自分勝手だ」
「自分のコトしか考えないのが政治家」

もしあなたがそう考えているなら、それは半分当たっている。
正確に言えば、「票(を入れてくれる人)のコトしか考えないのが政治家」といったところか。

結局、政治家は当選してナンボ。
「落ちればタダの人」とはよく言ったもので、選挙で落ちれば速攻で無職。早い話がプータロー。
だから自分の選挙のことしか考えない、といわれる政治家が多いのは事実。ごく自然の話。
では、具体的に「票のことしか考えない」とはどういうことかというと…

政治家は「票」を見ている

もしあなたが「政治家が勝手」で「自分のコトを考えて行動してない」と考えているとしたら、それはあなたが若い証拠。
若いあなたのことを考えてる政治家なんかほぼゼロでしょう。多分。
もしいたとしたら、かえってその政治家は信用しない方がいいかも。
なぜかというと、それはあなたが「票」を持ってないから。
あなた、今まで選挙に行きました?行ってないでしょ?(行ってる人ならそもそもこれを読んでない、という前提)

選挙に行かない=「票」を入れない人のことを考えるほど、政治家はヒマでもないし、「いい人」でもありません。彼(彼女)らは普段選挙に行く人のことを、恐ろしいほど真剣に考えてる。何せ「票」=自分の生活がかかってるので。

年寄りは優遇される、のカラクリ

今、巷で話題になっていることに、「仕事を持つ若い子持ちの女性が子供を誰も預かってくれないので仕事に行けない」というハナシがある。待機児童問題、というヤツで、特に東京などの都市部では深刻な事態のようで…

なぜ待機児童問題が深刻なのか。それは早い話が問題を解消するための予算、カネがないから。国は巨額の借金を抱えていて、国のサイフはパンク寸前、と言われいる。
一方、国は高齢者にもれなく3万円のお小遣いをもれなく配ることを計画しているというウワサ。高齢者の貧困対策、という事らしいですが、貧困なのはなにも年寄りだけじゃない。若者の貧困、というのが徐々に大変な社会問題になってきているのに…

では、なぜこんな不公平な話が出てくるのかというと、それは若い世代が「票」を持たないから。「票」を持つ、というのは単に成人して選挙権を得るということではなく、選挙に行って投「票」するところまでやらないと、政治家には伝わらない。

ざっくり言うと、高齢者ほど選挙に行ってて、若者は選挙に行かない。年代別の投票率、というのを見ると、一番若い20代が最低で、年代が高くなるほど投票率は上がっている。悔し紛れに「年寄りはヒマだから選挙で暇つぶししてる」と毒を吐いてみたりして…

実は自動的に損をしてる、のカラクリ

なんで、悔しい、かというと、(「票」を持ってる)高齢者達は、政治家をコントロールしてる、から。では、ここで質問。『政治(家)の最大の役割は何?』
答えは簡単で、ズバリ『税金の使い道を決める』です。
さきほどの若い母親と高齢者の話のようなことは、この世の中には、実はたくさんあって、高齢者にはたくさん税金が使われていて、若者にはあまり使われていない、という現実が、少し調べるとジャンジャン出てくる。
この『税金の使い道』、というのは「何に使うか」というのはもちろん、「何に使わないか」という事も含まれる。ここがとても大事。
考えてみれば、多くの若者が、勝手に給料から税金を取られていて、その使い道は高齢者優先。高齢者はリタイヤしてるのでほとんど税金も払ってない…という

この若者がオートマチックに損をする、という理不尽な構造を変えるには、選挙に行って政治家の尻を叩く、というか蹴飛ばす。ボクたちの方を向け!と。年寄りにばっかり税金使うな!!と。それしかない。
日本は民主主義、国民主権と言いながら、実はその「民」の中に若者は入ってなかった、という…教科書には決して載らない公民のお話し、でした。ちなみにこの理不尽を『シルバー民主主義』といいます。

この国は高齢者にならないと一人前の国民とは認めてもらえません。やれやれ。

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